表のプロとは違う、賭け将棋をなりわいとする「真剣師」の青年・菅田。アマ最強を自負する彼を倒したのは、秋葉原の女真剣師だった! テンション無限大! 81マスの宇宙を舞台に繰り広げられる破天荒将棋バトル、ここに開幕っ!!!
ひょんなことから「真剣」の沼に
「真剣」というのは、プロでもアマチュアでもない「真剣師」たちが身を置く将棋の世界のこと。
真剣師たちは、金品はもちろん、時にはその命までも賭けて真剣に臨みます。
実力不足からプロになれず、真剣で日銭を稼ぐ主人公・菅田。
プロにはなれなかったものの、その腕前はかなりのもの。
だがその強さゆえ、勝ちすぎて勝負を敬遠され、対戦相手がいなくなってしまう。
そんなある日、行きつけの将棋センターで「アキバの受け師」という強者の存在を知り秋葉原の将棋道場へ。
負け知らずの菅田は、さらっと5万円を賭けてアキバの受け師と対戦するが、あっさりと敗戦。
抜け殻のようになってアパートへと戻ると、アキバの受け師へのリベンジのため将棋を改めて研究し直す決意をする。
まずは部屋を片付けようと家事代行サービスを依頼すると、やってきたのはムチムチボディーの美人メイドで、しかも彼女はなんと。。。
「ハチワンダイバー」とは?
「ハチワン」というのは「ハチ」=「8」、「ワン」=「1」で、「81」のこと。
目の数が81である将棋盤のことを指しています。
「ダイバー」は読んで字のごとく「潜る人」。
つまり「ハチワンダイバー」というのは「将棋盤に潜る人」という意味で、菅田が自身の能力から命名した真剣師としての呼び名です。
菅田は深く深呼吸して集中することで将棋盤に潜るような感覚と共に盤上の攻防を遥か先まで読むことができるのです。
将棋がわからなくても楽しめる
僕自身、将棋のルールはよくわからないですが、「王将」という駒を取ったら勝ちの戦略シミュレーションゲームみたいなもの、ということくらいはわかります。
その程度の僕でも「ハチワンダイバー」は全然楽しめる作品です。
「ヒカルの碁」は囲碁に詳しくなくても楽しめたし、「スラムダンク」はバスケに詳しくなくても楽しめたし、「はじめの一歩」はボクシングに詳しくなくても楽しめました。
それらと同じ感じです。
登場する真剣師それぞれに背景があり、その真剣師たちが関わり合って進んでいく人間ドラマがとても面白くグイグイ引き込まれます。
菅田の将棋人生は、アキバの受け師との出会いをきっかけに大きく変わります。
やがて、将棋人生だけでなく、人生そのものを左右する大きな流れに身を投じていくことになります。
その熱いストーリーと、柴田ヨクサル独特の気迫に満ちた作画で、読み始めたら止められない傑作漫画。
それが「ハチワンダイバー」です!!!