顔トカゲ、記憶なし、の主人公が自分自身の謎を追う
自分を醜い姿に変えた、憎むべき「魔法使い」を頭からバックリ!! 口の中にもう一人の人間を住まわせた謎の異形の男・カイマン。魔法使いたちに姿を変えられた時に記憶を失い、いまはただ連中を狩る日々を過ごしている。「口の中の男」が犯人を言い当て、元の姿に還れるその日まで…
謎だらけすぎるスタート
顔トカゲ、記憶なし、の主人公・カイマンは、ニカイドウの経営する定食屋ハングリーバグの常連。
2人の住むこの世界は「ホール」といって、人間の住む世界です。
ホールとは別に魔法使いの住む世界があり、そこはどうやら別の空間で、魔法使いが魔法で出現させる「ドア」でのみ行き来できます。
魔法使いは人間とは別の生き物で、姿形は人間と同じですが、魔法の煙を生成する特殊な器官が体内にあり、その煙を指先や口といった部位から噴出させて魔法を使います。
ホールの人間は魔法使いたちの練習台。
魔法使いたちはホールにやってきては人間に魔法をかけ、人間をゴミのように扱います。
カイマンとニカイドウは人並外れた身体能力と戦闘能力の持ち主。
ホールにやってきた魔法使いたちを見つけては殺していきます。
が、カイマンは魔法使いを殺す前に、魔法使いを頭からガブリ!とやります。
すると、カイマンの口の中には1人の男がいて、ガブリとやられた魔法使いにこう言います「お前は違う」。
「お前は違う」とは? 「違わない誰か」がいるということ?
ホールと魔法使いの世界すべてを巻き込んだ壮大な物語
物語が進むにつれて、いろいろな謎や疑問が徐々に明らかになっていきます。
さまざまな人物が登場し、さまざまな思惑が交錯します。
カイマンはもちろん、ニカイドウの驚くべき真実や、そもそも「ホール」とはなんなのか、など、とにかくたくさんの謎が少しずつ解き明かされていきます。
この作品はパッと見バトル漫画のように見えるかもしれませんが、実はバトルよりむしろそういった解き明かされていく謎やさまざまな登場人物の背景・関わり合いといった部分が面白い作品です。
終盤は本当に「どうなるの!? どうなるの!?」と次の話が気になってどんどん読んでしまいました。
面白かった。